プログラマと3K

ソフトウェアでお金が動くのは

  • ハードウェアのオマケになる
  • webアプリ
  • 広告を載せる

のみっつがあって、広告については勝者が勝つ仕組みなので忘れておく。
webアプリはGoogleの色々とかじゃなくて、実際に日本人が仕事でやってそうな、バックグラウンド的なwebアプリを想像してほしい。(というのは、Googleの色々はどういう仕組みでお金が動いているのか知らないから)

ここでのポイントは、ソフトウェアにお金を払っている人というのはいないという点。ハードウェアを買う人や、Webアプリの上の流れる情報を必要とする人がお金を払っているのである。


プログラマが酷い環境で働かされると言われる理由は色々と挙げられるが、その根本にあるのは、ソフトウェアにお金を払う人はあんまりいないという点であると思う。


ソフトウェアが無限回コピーできるという事実は、お金を払うのは無駄だよ…と本能に訴えかけてくるものがある。僕もソフトウェア単体にお金を払ったことはあんまりないし…。
店で売ってるソフトウェアの箱がデカくなるのは、それなりの体積と質量を持たせるために必要だからだ。例えば、PS3のソフトウェアがPS2りあんまり売れないのは、そのケースが小さくなったからだという説を訴える人がここに一人だけいる。あとエロゲの箱はもっと小さくなってほしい。

そんで、コピーのコストが無いことによる利点はプログラマが一番知ってるはずで、コピーを制限して、ソフトウェアを売る方法をとった場合、そういった本能を抑えながら、っく…しずまれ…しずまれ俺の本能…


あんまり上手く文章にならなかったので省略。


…というようなことがあって、ソフトウェアは他の「ちゃんとした物体」のオマケにならざるを得ない。本質的にソフトウェア業界というのは下請け産業なのである。
あと、下請けなら下請けらしく、上から出てくる仕様を実装するだけなら良かったが、全ての職業プログラマが知ってのとおり、プログラマの作業で重要な点は、仕様を作るところであって、単純作業的に、「これを10個作るなら1ヶ月、20個作るなら2ヶ月ふたりでやったら1ヶ月」というようにはならない。

ガツーンとかドカーンとかのアブストラクトな概念から、相手の要求、立場を汲み取って、どうすればよいのかを考えながら、仕様を作っていかねばならない。やってることはコンサルである。
しかし、本物のコンサルならば、頼まれてやってる立場なので、大金を貰って偉そうにできるのに!畜生、我々は所詮下請け…単価100万で、「申しわけございません、こちらの仕様をこのように変更させていただきたいのですが」と、罵声を浴びながらお願いしに行かねばならないのである!(僕は罵声浴びたことないけど…)さらに!その変更に必要な作業のコストも君の物だ!やったね!


というような感じで、プログラマというのは、下請けの単価と立場でコンサルタントをやらないといけない仕事なのである。


あと上の文章は、「ゲームプログラマの人は下請けでない人もいるはずだけど、なんで苦しいのん?」というのに説明できてないのでそれは読者の宿題としておこう(よく知らないので書けないとも言う)。
これも、今のゲームが昔のゲームと数倍程度しか変わらない価格で売られてるのが原因であって、そして、何故それが値上げできないのかというと、やっぱり、「情報」にお金を払う人はいないからとかで説明できる気がする。

「人はソフトウェアにお金を払いたがらない」という問題を解決しないうちは、ソフトウェア産業が明るい産業になる日は来ない。
(といっても、日本に明るい産業があるのかというと謎だが。)


何が言いたいのかというと、「効用」という単語を使いたかっただけだった…っておい、使ってないじゃないか。消してた。